文化・芸術

隙間のすみれ 遠くの花

Fyu


大好きな美術館の一つである千葉市美術館で
12月16日まで開催されてた須田悦弘展に行ってきました。
こんなにリアルな草花が木彫?
すごいテクニックです。ジロジロ見ました 本物としか思えない。
しかも展示方法が儚い夢の中にいるような 
想像の世界に足を踏み入れてしまったような 独特の世界観なんです。

壁と壁の10cmほどの隙間から覗くと そこにひっそりと咲くすみれ
見つけたときの何とも言えないドキドキ感

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たった一人でしか入れない 
細い廊下だけの白い小部屋のその突き当たり、
浮かび上がっているような一輪の花。

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不意に紛れ込んでしまった花のプライベートな空間。
本物ではない木彫の花と自分だけ。
白く細長い閉ざされている部屋の、近いのに遠くにあるような花
自分まで本物かどうか 不安定な気持ちになるのです。
それはいやな不安定さでなくて 何かもっと知りたくなっちゃうような、
忘れられない夢の続きのようなそんな気持ちをあじわえるんです。

千葉市美術館の1.2階には 昭和2年に建てられた旧川崎銀行千葉支店が
復元保存されているのですが、そこにも木彫の草花が そっと咲いているのです。
まるで宝探しのように 建物の中を歩き回り 展示された作品と同時に
80年前の建物も鑑賞できるしくみ。
古い建物の窓から見える外の景色は 少し歪んだ古いガラスを通して映り込むので
現実感が薄れ、時間も場所も忘れてしまいそうでした。

そして図録がこれまたかっこいいんです。

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余韻もしみじみ奥深い。
いいもの見せてもらいました。